巻方向
巻き方向は、端末を起点として時計回りに巻かれていれば右巻、逆回転なら左巻となります。(ばねを立ててみて右上がりのものを右巻、左上がりのものを左巻と言えます。
特に指定のない場合は右巻となります。
巻数(圧縮コイルばねの場合)
- 有効巻数は、ばねとして作用する巻のことで、ばね定数の計算に用いる巻数。
- 座巻数は、両端の平らに見える部分のことで、ばねとして作用しない巻数。
- 総巻数は、巻かれた端から端までのすべての巻数のこと。
総巻数=有効巻数+両端の座巻数
TRYspringでは、両端の座巻は1巻で、有効巻数+2が総巻数になります。
※写真の場合、有効巻数5、総巻数7となります。
材質
一般的にステンレス線とピアノ線が使用されます。
ステンレス線は、錆および耐熱にすぐれていますが、ピアノ線に比べ強度が落ち、高価です。
ピアノ線は、鉄に近く安価ですが錆やすいので、メッキや防錆油を使用します。
TRYspringでは…
- SUS偏:ステンレス線(SUS304WPB)
- SWP偏:ピアノ線(SWPA)
バネ定数
ばねに単位の変形(たわみ又はタワミ角)を与えるのに必要な力、またはモーメント
圧縮コイルばねでは、1mm圧縮したときの力
たわみ
ばねに荷重を加えたときに変化する量。
荷重
ばねを外力よりたわました時に発生する反発力。
圧縮コイルばねのとき、荷重=バネ定数×たわみ
へたり
へたりとは、許容応力以上の応力によって生じたばねの永久変形。
圧縮コイルばねおよび引張コイルばねの許容応力は、ばねの許容ねじり応力を超えないことが望ましく、使用時の最大応力は80%以下にするのがよい。
degとrad
ねじりコイルばねにおいての角度の表記で、deg(デグリ)又はrad(ラジアン)を使います。deg(度)とは日常でもよく使われる1周を角を360と定めた単位で、radとは1周の角を2πと定めた単位です。
換算式:deg(度)=rad×(180 / π)
rad=deg(度)×(π / 180)
1rad=約57.3°(deg)
ねじりばねの案内棒の選択
ばねを巻き込む方向にねじるとコイルの直径が減少するので、案内棒の直径(Ds)は、最大使用時のコイル内径(Di-△D)の約90%にとるのが望ましい。
△D =φmax×D / (2πN) ・・・radの時
=φdmax×D /(360N) ・・・degの時
Ds =0.9(Di-△D) ・・・案内棒の直径
ここに、φmax、φdmaxは、最大ねじれ角である。